ミラクル診断3
2018年10月3日 Magic: The Gatheringhttp://bokuoomtg.diarynote.jp/201809200211244044/
の続きです。
前回まででミラクルのエンチャントのうち、アズカンタの探索と相殺について話したので、基本に帰れについて書く。
基本に帰れは、死儀礼のシャーマン禁止後に急速に評価を伸ばして来たカードで、主に以下の2点から使用率が増大している
・死儀礼のシャーマンによって基本に帰れの価値が抑えられていたが、それがなくなった
・環境にフェアデッキが増えたために、基本に帰れが有効に働くタイミングが増えた(対コンボデッキだと3マナのカードは重すぎて価値が低かった)
・環境にデュアランばっかりのデッキが増えた
もう少しみていくと、例えば青系のフェアデッキであれば、精神を刻むものジェイスを巡る戦いになるため、基本に帰れへのスタンスとして
A・基本土地を4枚入れる
B・基本土地を入れずに基本に帰れを無視する
というパターンが考えられるが、プランAをとる場合に色拘束の強いカードを採用するのが大変なので、ミラクルにとって有利だし、プランBをとる場合には基本に帰れが有効に働くのでミラクルにとって基本に帰れの価値が上がる
ということもいえ、基本に帰れはそもそも環境に存在すること自体に一定の意味がある。
上記の観点から見ると、基本に帰れについて、以下の戦略をとることが出来る
1.ミラクル側は基本に帰れを積極的に採用する。
2.相手のデッキやプレイングが基本に帰れを警戒したものになることを期待して、基本に帰れを採用せずとも利益をえる。
要は基本に帰れを採用するかしないかというだけに尽きるわけだが、どちらの戦略をとるかについてもう少しみていこう。
10/3現在の金魚でのメタゲームは以下の通り
10.53% グリコン
7.57% ミラクル
6.25% グリデル
4.61% デスシャドウ
3.95% デスタク
3.62% 4Cローム
3.29% スニークショー
3.29% 赤黒リア二
2.96% エルドラージポスト
2.63% ANT
2.63% エルフ
2.63% カナスレ
2.30% 感染
2.30% 土地単
2.30% 青白石鍛治
2.30% エルドラージストンピィ
上述のデッキ全体で63.13%を占めているが、このうち、基本に帰れが効果的に刺さるデッキは以下の通り
△ グリコン
× ミラクル
○ グリデル
○ デスシャドウ
○ デスタク(デスタク相手に基本に帰れをサイドアウトしたらダメですよー)
○ 4Cローム
× スニークショー
× 赤黒リア二
○ エルドラージポスト
× ANT
× エルフ
○ カナスレ
○ 感染(基本に帰れは有効だが、間に合わない可能性もある)
○ 土地単
× 青白石鍛治
○ エルドラージストンピィ
グリコンは構成次第なので、グリコン以外の○がついた項目の累計は30.91%になる。
30.91/63.13 = 49.0% なので、まぁ環境の約半分のデッキに効果があると言えるだろう。
(まぁ、グリコンも最近は基本土地4枚系で、山をとっていないので、基本に帰れを使えば大抵の場合有利になるが・・・・)
データだけを見れば、そこそこ当たるし、外れる確率も無視できなさそう
と言えるだろう。
と、基本に帰れがヒットする率を考えて見たところで、基本に帰れの採用パターンについて見ていこう。
・メインに採用するパターン
最近のミラクルとしてよくある構成。大体の場合は2枚採用されている。
通常、対フェアデッキ志向のカードとして採用しているので、「何が何でも3ターン目に置かないといけない」というカードではなく、それゆえに大量に採用する必要性が低いために、2枚採用に止まっている。
1枚だけ採用する場合は、枠がないのが多くの理由だが、重ね引きした時のデメリットや、ドロースペルでのアクセスの容易さを考慮すればメイン1枚の採用も悪くはない選択肢と言える。
・メインとサイドに採用するパターン
メインとサイドにとる場合は「メイン1 サイド1」「メイン2 サイド1」のパターンが頻出パターンになる。
散らしている理由は「基本に帰れが強烈に刺さる相手に追加でサイドインする」というのが主な目的になる。
後述するが、3色ミラクルでこの戦略をとるのはサイドボードの枠を相当食うためあまり見られない。
・サイドのみ採用するパターン
これはあまり見かけない。半分の確率でサイドインするのであれば最初から入れておいたほうがいいという考え方なのかなと思う。
・採用しないパターン
強力な多色(無色)アンチである基本に帰れを採用しない理由は、「枠がないから」と「長期戦志向だから」という点で、一言で述べるなら
「僧院の導師を採用しているから」ということになる。
採用しないパターンについては、僧院の導師の採用という明確な指針があるものの、それ以外のパターンについては現在のメタゲーム上ではどのようなパターンでも構成方法を支持できる。ただ、3色デッキで基本に帰れを取り扱う際には少し別の観点で構成を考える必要があるので、以下に記載しておく。
・3色デッキと基本に帰れ
3色デッキと2色デッキでは2色デッキの方が基本に帰れを取りやすいという点については直感的な部分として「デュアルランドが少ない」という点がある。
このことから、「基本に帰れをサイドボードに採用することで、自分のボルカニックアイランドを拘束するデメリットを上回る場合に基本に帰れを採用する」という戦略が成立しそうではある。
ただ、このことによる問題は「サイドボードに枠をとるのが大変」ということになる。
3色ミラクルは紅蓮破や赤霊破を通常3~4枚採用するため、サイドボードの枠を圧迫しやすく、さらに基本に帰れを捻出するのは相当苦労することが多い。
ミラクルのサイドボード戦略は「狭いが強力」というカードをとる構成が最近は主流であり、3色ミラクルで基本に帰れを採用してサイドボード枠を圧迫することは、特定のデッキへのガードを下げることに繋がる。
なので、3色型の場合は安定志向をとるのであれば基本に帰れを取らずに、メンター型にするのが無難かなと個人的には思っている。
(2色型はメンター型にせず基本に帰れをとるのが良いかと思うが)
とはいえ、メタゲームの影響を大きく受けるカードではあるので、まずは色々試して見て、煮詰まったり普段の店舗以外に行く時などに上記の指針を参考にするぐらいでいいのかなと思う。
基本に帰れの採用枚数, メインorサイドについてはなかなかコレといったパターンが現状煮詰まっておらず、記事としてもどっちらけな内容になってしまったが、いったんはコレぐらいで・・・・
次回はプレインズウォーカーについて書きます
の続きです。
前回まででミラクルのエンチャントのうち、アズカンタの探索と相殺について話したので、基本に帰れについて書く。
基本に帰れは、死儀礼のシャーマン禁止後に急速に評価を伸ばして来たカードで、主に以下の2点から使用率が増大している
・死儀礼のシャーマンによって基本に帰れの価値が抑えられていたが、それがなくなった
・環境にフェアデッキが増えたために、基本に帰れが有効に働くタイミングが増えた(対コンボデッキだと3マナのカードは重すぎて価値が低かった)
・環境にデュアランばっかりのデッキが増えた
もう少しみていくと、例えば青系のフェアデッキであれば、精神を刻むものジェイスを巡る戦いになるため、基本に帰れへのスタンスとして
A・基本土地を4枚入れる
B・基本土地を入れずに基本に帰れを無視する
というパターンが考えられるが、プランAをとる場合に色拘束の強いカードを採用するのが大変なので、ミラクルにとって有利だし、プランBをとる場合には基本に帰れが有効に働くのでミラクルにとって基本に帰れの価値が上がる
ということもいえ、基本に帰れはそもそも環境に存在すること自体に一定の意味がある。
上記の観点から見ると、基本に帰れについて、以下の戦略をとることが出来る
1.ミラクル側は基本に帰れを積極的に採用する。
2.相手のデッキやプレイングが基本に帰れを警戒したものになることを期待して、基本に帰れを採用せずとも利益をえる。
要は基本に帰れを採用するかしないかというだけに尽きるわけだが、どちらの戦略をとるかについてもう少しみていこう。
10/3現在の金魚でのメタゲームは以下の通り
10.53% グリコン
7.57% ミラクル
6.25% グリデル
4.61% デスシャドウ
3.95% デスタク
3.62% 4Cローム
3.29% スニークショー
3.29% 赤黒リア二
2.96% エルドラージポスト
2.63% ANT
2.63% エルフ
2.63% カナスレ
2.30% 感染
2.30% 土地単
2.30% 青白石鍛治
2.30% エルドラージストンピィ
上述のデッキ全体で63.13%を占めているが、このうち、基本に帰れが効果的に刺さるデッキは以下の通り
△ グリコン
× ミラクル
○ グリデル
○ デスシャドウ
○ デスタク(デスタク相手に基本に帰れをサイドアウトしたらダメですよー)
○ 4Cローム
× スニークショー
× 赤黒リア二
○ エルドラージポスト
× ANT
× エルフ
○ カナスレ
○ 感染(基本に帰れは有効だが、間に合わない可能性もある)
○ 土地単
× 青白石鍛治
○ エルドラージストンピィ
グリコンは構成次第なので、グリコン以外の○がついた項目の累計は30.91%になる。
30.91/63.13 = 49.0% なので、まぁ環境の約半分のデッキに効果があると言えるだろう。
(まぁ、グリコンも最近は基本土地4枚系で、山をとっていないので、基本に帰れを使えば大抵の場合有利になるが・・・・)
データだけを見れば、そこそこ当たるし、外れる確率も無視できなさそう
と言えるだろう。
と、基本に帰れがヒットする率を考えて見たところで、基本に帰れの採用パターンについて見ていこう。
・メインに採用するパターン
最近のミラクルとしてよくある構成。大体の場合は2枚採用されている。
通常、対フェアデッキ志向のカードとして採用しているので、「何が何でも3ターン目に置かないといけない」というカードではなく、それゆえに大量に採用する必要性が低いために、2枚採用に止まっている。
1枚だけ採用する場合は、枠がないのが多くの理由だが、重ね引きした時のデメリットや、ドロースペルでのアクセスの容易さを考慮すればメイン1枚の採用も悪くはない選択肢と言える。
・メインとサイドに採用するパターン
メインとサイドにとる場合は「メイン1 サイド1」「メイン2 サイド1」のパターンが頻出パターンになる。
散らしている理由は「基本に帰れが強烈に刺さる相手に追加でサイドインする」というのが主な目的になる。
後述するが、3色ミラクルでこの戦略をとるのはサイドボードの枠を相当食うためあまり見られない。
・サイドのみ採用するパターン
これはあまり見かけない。半分の確率でサイドインするのであれば最初から入れておいたほうがいいという考え方なのかなと思う。
・採用しないパターン
強力な多色(無色)アンチである基本に帰れを採用しない理由は、「枠がないから」と「長期戦志向だから」という点で、一言で述べるなら
「僧院の導師を採用しているから」ということになる。
採用しないパターンについては、僧院の導師の採用という明確な指針があるものの、それ以外のパターンについては現在のメタゲーム上ではどのようなパターンでも構成方法を支持できる。ただ、3色デッキで基本に帰れを取り扱う際には少し別の観点で構成を考える必要があるので、以下に記載しておく。
・3色デッキと基本に帰れ
3色デッキと2色デッキでは2色デッキの方が基本に帰れを取りやすいという点については直感的な部分として「デュアルランドが少ない」という点がある。
このことから、「基本に帰れをサイドボードに採用することで、自分のボルカニックアイランドを拘束するデメリットを上回る場合に基本に帰れを採用する」という戦略が成立しそうではある。
ただ、このことによる問題は「サイドボードに枠をとるのが大変」ということになる。
3色ミラクルは紅蓮破や赤霊破を通常3~4枚採用するため、サイドボードの枠を圧迫しやすく、さらに基本に帰れを捻出するのは相当苦労することが多い。
ミラクルのサイドボード戦略は「狭いが強力」というカードをとる構成が最近は主流であり、3色ミラクルで基本に帰れを採用してサイドボード枠を圧迫することは、特定のデッキへのガードを下げることに繋がる。
なので、3色型の場合は安定志向をとるのであれば基本に帰れを取らずに、メンター型にするのが無難かなと個人的には思っている。
(2色型はメンター型にせず基本に帰れをとるのが良いかと思うが)
とはいえ、メタゲームの影響を大きく受けるカードではあるので、まずは色々試して見て、煮詰まったり普段の店舗以外に行く時などに上記の指針を参考にするぐらいでいいのかなと思う。
基本に帰れの採用枚数, メインorサイドについてはなかなかコレといったパターンが現状煮詰まっておらず、記事としてもどっちらけな内容になってしまったが、いったんはコレぐらいで・・・・
次回はプレインズウォーカーについて書きます
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