http://bokuoomtg.diarynote.jp/201809052351068993/
続きです。

前回は土地についてみていったので、次はエンチャントについてみていこう。
ミラクルが採用するエンチャントで、メインに採用されるカードは
・相殺
・アズカンタの探索
・基本に帰れ
の3種である。

相殺とアズカンタの探索は互いに枠を取り合う関係なので、
「相殺/アズカンタ」と「基本に帰れ」で分けて考える。

1・相殺とアズカンタ
まず、相殺とアズカンタについて共通する点は、設置後に継続してアドバンテージを得るというものである。
先に重要な結論を書くが、
「相殺のほうがアズカンタより強い」というのが現在は定着した評価である。
独楽がなくなり、相殺が使い物にならないとされてはいたものの、独楽禁止後しばらくして研究が進むうちに「サポートがなくても相殺は強い」という事実が徐々に明らかになってきたのだ。

一方のアズカンタだが、奇跡というデッキは思案/渦巻く知識/先触れによって手札の質をコントロールしやすく、「アズカンタの探索の表面の能力は手札の質の向上に寄与が少ない」というのが現実だ。
(「思案/渦巻く知識/先触れを駆使すれば手札の質は十分高い状態に保つことができ、そこにアズカンタの探索をプラスしても、オーバーキルにしかならない」といったほうがわかりやすいかもしれない)
相殺は
・ただ単に置くだけでアドバンテージを獲得してくれる
・設置後はマナがかからない。
・コンボとフェアの両方に強い
という点でアズカンタより優れている。
欠点はとしては除去のされにくさから2枚以上引いた時に腐りやすいのが第一の欠点で、第2の欠点は、ゲーム後半では影響力が小さいという点である。
アズカンタの探索はゲーム後半では「毎ターンほぼ確実にカードを1枚提供してくれる」のに対して、相殺はこの点で劣ってしまう。
また、見逃せない欠点として、相殺は一部のデッキに対しては完全な無駄牌になってしまうという点がある。(デスタクとか)

「アドバンテージエンチャント」の1枚目としては相殺に軍配が上がるが、2枚目以降となると環境を読む必要が出てくるだろう(それでも、よほどのことがない限りは1枚目の相殺>2枚目の相殺>1枚目のアズカンタの探索 という優先順位だろう)。

奇跡というデッキが「アドバンテージエンチャント」に割くことのできるメインボードのスロットは多くて3枚なので、相殺とアズカンタの探索の採用枚数についてそれぞれみて行こう。

・どちらも0枚
この場合、デッキスロットを大きく節約することができるが、アドバンテージエンチャントの枠を削るのだから、この代わりとなるアドバンテージ源が必要になる。
よく使われるのが「蓄積した知識」で、蓄積した知識型のミラクルは通常予報2枚/相殺2枚ととられているスロットを蓄積した知識4枚に差し替える形で構築されていることが多い。
こんな人におすすめ→蓄積した知識型を使ってみたい人。

・相殺を1枚
この場合、相殺はあくまでお守り程度の役割になる。
デッキの軸として運用する分には幾分かの不安があるが、デッキスロットを圧迫せずにANTににらみを利かせられ、かつ腐りにくいという形をとるという点では肯定できる。
こんな人におすすめ→ANTへの対策をとりたいが、スロットが余ってない人。デッキ内にエンチャントのサーチカードをとっている人。

・相殺を2枚
相殺を2枚とれば、「ゲーム序盤に相殺(1~4ターン目ぐらい)を置く」というのが十分に期待できる構築となる。
もちろん、重ね引きするリスクはあるものの、意思の力のコストにしたり渦巻く知識で弾いたりといった方法は十分に取れる枚数だろう。
こんな人におすすめ→相殺を置いてゲームをコントロールしたい人。フェアとコンボの両方に備えたい人

・相殺を3枚
この場合「2ターン目に相殺を置く」というプランに大きな価値を置いていることになるが、重ね引きするリスクはもはや無視できなくなり、初手に2枚来ることも珍しいことではなくなるかと思う。
先ほど、ゲーム後半では価値が低くなると書いたが、対ミラクル同型などの「コントロール同士」のマッチアップでは相殺を置くことによって圧倒的有利をえることができるので、対コントロールを見据えているなら3枚採用も悪い選択肢ではないだろう。
こんな人におすすめ→コンボデッキ相手に2ターン目に設置したいひと。ミラクル同型やグリクシスコントロールで優位を得たい人。

・アズカンタの探索1枚
これは、ゲーム中にドロースペルから発見して、アドバンテージエンジンとするというのが基本的な運用になるが、「だったらジェイスでいいよね」という点に注意しなければならない。
ジェイスと違って初手にある場合にさっさと設置できるという点と、変身をしないで自分のボルカを守るという点では優れているが、私としてはそれほど魅力のあるオプションではない。
基本的には1枚目の相殺に軍配が上がるだろう。
ただ、相殺を使うよりは複雑度が下がるので、試合時間を短縮したり疲労を蓄積したくない人にはいいかもしれない。
こんな人におすすめ→デッキスロットがない人。長時間の大会参加で疲労が蓄積する人。

・アズカンタの探索2枚
アズカンタの探索は不毛で割られてしまう点と、アズカンタの探索自身が2枚目以降のアズカンタの探索を拒否できるという点で、それほどだぶついてしまうシチュエーションはない。
相殺を1枚指すよりはゲームプランの安定性という点では軍配があがるだろう。
こんな人におすすめ→不毛の大地で割られるのをケアしたい人。ハンドにだぶつく危険性をできるだけ減らしておきたい人

・アズカンタの探索3枚
3枚も採用したばあい「不毛の大地をケアする」というのは放棄し、基本的にはどんどん使い捨てていくプランをとることが多くなるかと思う。
ただ、このオプションはそれほど魅力ではないし、私は結構な量のミラクルのデッキを金魚とかでみているが、アズカンタの探索3枚のデッキは見た記憶がないです。
一応調べてみましたが、アズカンタの探索登場以来、ミラクルというアーキタイプでは9件だけしか金魚でヒットしませんでした。
こんな人におすすめ→アズカンタの探索が好きで仕方ない人

以降は、アズカンタの探索と相殺の混合型です。

・相殺1枚とアズカンタの探索1枚
「何らかのアドバンテージエンジンを設置する」という名目で見た場合は運用が安定する構成。ただ、「序盤にアズカンタの探索が手札にきて、後半に相殺が手札に来る」というミスマッチが生じてしまうのが混合型のデメリット。
ただ、メインスロットの圧迫を最小限にしつつ、両方を引いたときの悲しみがほとんどないのはオススメポイント。
相殺&アズカンタの布陣は対フェアデッキに対してそれほど大きな隙を見せることなく用意できる強力な布陣なので、この点を狙うのであれば十分良い選択肢と言える。
こんな人におすすめ→対フェアデッキで強い構成にしたい人。相殺2枚やアズカンタの探索2枚といった構成の人が、もう一方のカードを試してみたいときに・・・

・相殺2枚とアズカンタの探索1枚
この構成は「ゲーム最序盤に何らかのアドバンテージエンジンを置く」と「ゲーム前半に相殺を設置する」の2点を達成できる欲張り構成。
この型はしょっちゅう結果を出しており、現在最も推奨できる構成。
こんな人におすすめ→スタンダードなミラクルを使ってみたい人。

・アズカンタの探索2枚と相殺1枚
これまでの内容を踏まえてみると、3枚のアドバンテージエンジンを採用するということは
「2ターン目にアドバンテージエンジンを置くプランを重視している」ということになる。
また、この組み合わせは「重ね引きするリスクを避けるためにカードを散らす」という点になるがこの点は相殺2枚アズカンタの探索1枚の組み合わせと同一である。
したがって、「同じ2ターン目に置くなら相殺のほうが強い」という点からこの組み合わせは「アズカンタの探索1枚相殺2枚の構成」に明確に劣ってしまう。
この構成をとるなら相殺2枚アズカンタの探索1枚の構成にしてしまったほうがいい。
こんな人におすすめ→特になし。

結構なボリュームになったので、基本に帰れの話は次回に回しましょう





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