先週、以下のレシピで3-0, 3-0, 4-1というイカした成績を上げました。
https://twitter.com/sakaiyanohito/status/1025371742137540611

マッチはこんな感じで当たりました

デスタク
バーン
デスタク
青白純正奇跡
サルヴェイジャーコンボ
グリデル
エスパーPW(ここだけ唯一の負け)
ゴブリン
エルドラージポスト
テゼレッター
兵士デッキ

さて、上記を見てみると「ショーテルとANTがいない・・・・」と、いうことに気づくかと思います。
そうです、先に挙げたレシピは「対フェアデッキ」に対して異常に(過剰に)強い構成だったのです。
この構成は否定しませんし「フェアデッキに連発して当たったら爆発する」という部分に期待するのであれば十分に肯定できる構成だと思います。
後々、レガシーのメタが変遷してコンボが環境に減ってきた際に、「Byeもってるから」ということもあるでしょう。

で、本題に入りますが、今回はこのデッキでの採用カードのうち、何が「対フェアデッキ」に強いのかという点と、「コンボデッキへの耐性をあげるためにはどうすればいいか」を考えます。

・なぜフェアデッキに強いのか
結論を書きますと、以下の6点が大きな理由になります
1・瞬唱を4枚採用している
2・テフェリーを採用している(PWがジェイス含めて4枚)
3・議会の採決を2枚採用している
4・蓄積した知識をとっている
5・フィニッシャーが天使への願い
6・アズカンタの探索を採用している

ひとつづつ見ていきましょう。
1.瞬唱を4枚採用している。
瞬唱というカードは青が絡んだ多くのデッキで採用されているカードではありますが、通常「3マナスタート」になるこのカードは柔軟性は高いですが、序盤に重ね引きするというリスクを背負っています。
そのため、通常の構築では瞬唱を3枚に抑えたりする構築をとっています。
序盤にもっさりしてしまうリスクというのは端的にコンボデッキへのガードのゆるみとなってしまうことを指していますが、対フェアデッキという点で言えば極めて優秀なカードであることは間違いないでしょう。

2.テフェリーを2枚採用している
「更地にジェイス」というワードと同じぐらいに、テフェリーは更地に着地した場合に勝ちにグッと近づくカードです。
以前、「デッキのジェイスを全部テフェリーに変えてもいい」という趣旨の日記を書きましたが、今は少し考えが変わっており、ジェイスはジェイスでライブラリを掘る速度が速く、対コンボデッキという点で言えば打ち消しを探しに行ける速度はテフェリーよりも相当早いです。
もちろん、対フェアデッキでは手札差をつけつつマナ差を作る、どんなパーマネントも対処できる、という点が極めて強力なカードです。

3.議会の採決
ミラクルが触りにくいPWに対する回答になるカードです。
2枚採用することで瞬唱のFBもいれると、対戦相手がサイドインしてくる置物やPWをことごとく弾くことができます。
もちろん、これも対コンボデッキでは弱い要因になります。

4.蓄積した知識をとっている
蓄積した知識はゲームが長引くとアドバンテージがどんどんとれるカードです。
対フェアデッキでは非常に強いものの、蓄積した知識を採用するために先触れなどの枠をとっているため、コンボデッキへのガードは下がります。

5.フィニッシャーが天使への願い
対デスタクなどでは顕著なのですが、一部のマッチアップ(特に、打ち消しを有さないデッキ)では、天使への願いを大量のマナから打つだけで勝ててしまいます。
そのため、ゲームの目的がだらだらと時間をかけるという点に集中できるようになりますので、対フェアデッキでは非常に心強い状態になります。
もちろん、メンターと比較すると下準備が必要なことも相まって、キルターンが遅くなるので、コンボデッキ相手では不利です。

6.アズカンタの探索を採用
アズカンタの探索は2マナのソーサリータイミングでの動きという点が対コンボでは格好の隙となってしまう一方で、対フェアデッキでは強力なリソース源になります。


さて、これらの点を見ていくと、6つの要因のいずれもが
「対フェアデッキでは強くなるが、対コンボデッキで弱くなる」という特徴を持っていることがわかります。
と、なると、「対コンボデッキのガードをあげる」という条件の下で、このデッキレシピを改良する場合、以下のような方針を立てることができます

プランA:サイドボードに対コンボ用カードを大量に入れる。
例えば、メインに議会の採決を2枚採用している都合上、サイドボードには議会の採決をとる必要はありませんし、解呪の枚数を抑えることができます。
このように、空いたスロットに、「対コンボカード」を大量に入れるというのは一つの手段として挙げられます。
対コンボで見るべきデッキは
「ショーテル」「ANT」「リアニメイト」なので、これらのうち2つに共通して対処できるカードを優先して積んでいくといいでしょう。
----ショーテルとANTに刺さるカード
・狼狽の嵐
・減衰球
・赤霊破(ANTにはドロースペルぐらいにしか打ちどころないですが)
----リアニメイトとANTに刺さるカード
・安らかなる眠り
・外科的摘出
----ショーテルとリアニメイトに刺さるカード
・封じ込める僧侶
・罠の橋
・狼狽の嵐
・解呪

対コンボで15枚のカードを埋める例
4 狼狽の嵐
4 外科的摘出
2 封じ込める僧侶
1 罠の橋
1 解呪
2 安らかなる眠り
1 減衰球

プランB:対コンボで弱いカードを入れ替える
入れ替える方針についてはいろいろありますが、「フェアデッキ相手でも有効に働くカード」に差し替えるのがおすすめです。
例えば、以下のような差し替えができます
アズカンタの探索→相殺
天使への願い→僧院の導師
議会の採決→予期せぬ不在
蓄積した知識→先触れ&予報
テフェリー→ジェイス
瞬唱→4枚から3枚にする

このような構成にすれば、フェアデッキに対するパワーをそれほど下げることなく、コンボデッキに対するガードをあげることができるようになります。

さて、この場合のサイドボード指針ですが、メタがはっきりしているなら専用の対策カードを使ってもいいかと思います。
メタが定まっていない状態で、「ひたすら丸い」を求めるのであれば、サイドボードにとるカードにも「コンボとフェアの両方に強い」カードを選ぶことができます。
この時、意識するのは「そもそも、メインボードがコンボとフェアに強いカードでまとまっているのに、サイドボードにそれをとってどうするの?」という疑問に明確に答えることです。
解答としては「コンボとフェアの両方に強いけど、範囲が限定的」というものになります。
具体的には以下のようなカードたちです。
・赤霊破や青霊破などの色対策カード
・基本に帰れや血染めの月などの特殊地形対策カード
・ヴェンディリオン三人衆などの”キープ基準とするリスクのあるカード”
・真髄の針などの「メインゲームではゲーム後半に使うこととなる」カード
・解呪などの「相手がサイドインするカードに対する対策」カード
・トーラックへの賛歌に対する狼狽の嵐などの「先手後手で強さが大きく変わる」カード
・悪斬の天使などの「相手が除去を抜いた時に強くなる」カード

丸いサイドボードを目指すのであれば、こういったカード群から採用するといいでしょう。


・テンプレ構築の理由
さて、ここまでいろいろと書いてきましたが、プランBのメインデッキの改造案やサイドボードの推薦カード群を見てみると、メインデッキの改造案はそのままテンプレ構築に寄せる形だし、サイドボードの推薦カードも、サイドボード常連のカードたちです。
今回、タイトルに「テンプレ構築はなぜあの形なのか。」というのを掲げましたが、それは「コンボにもフェアにも強いカードをチョイスした」という形だからです。
今後、メタが変わったり、新カードが出たりするたびにミラクルの構成は数枚ずつではあるかもしれませんが、変わっていくかと思います(コントロールデッキの宿命)そんなときには、今回のように「ひたすらフェアデッキに強い構成にした後、過剰な要素をコンボデッキ対策に寄せる」という形で組んでみるといいかと思います。(もちろん、逆でもいいですが)

あと、紙レガシーとMOレガシーでは少し環境がちがってて、紙レガシーの方がフェアデッキが多いような印象を受けます(店舗のカジュアル寄りの試合だとなおさら)。同じレシピでMOにINしたら、0-3, 0-3 の6連敗を食らってショックで寝込みました。
なので、紙レガシーの場合は、MOで結果を残しているレシピよりも少し対フェアデッキに寄せるほうがいいと思います(今回挙げた6点のうち、2~3点ぐらいをチョイスする)。



コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索